本当に奇跡的な出会いだったと思います。
全国のいろんなゲストハウス経営をされている
もしくはぼくらと同じように
これから開業しようとしている方の大半は
この ”物件探し” に大変多くの時間を割かれていると思います。
その方達と同様、ぼくらもまずは不動産屋を片っ端からまわりましたが
やはり最初から希望の物件は見つかりませんでした。
------2015年11月中旬-----------
のだ・よしだ「いやぁ、なかなか見つからないねぇ。
物件探しってやっぱり大変だよね、ブツブツ」
電話やインターネットだけを使っただけのくせに
まるで "物件探しって大変!” 感を出していたぼくらに
当時いろんな相談をしていた友人から
友人「なにやりつくした感出してんの。街を歩いた?
電話でもネットでもダメなら自分たちの足を使って探しなよ!ったく!」
のだ・よしだ 「…ハイ。スミマセン。サガシマス。」
確かに、当時のぼくらは物件探しに関して、全然甘かったのです。
次の日早速、怒られて凹み気味なふたりで自転車で街を廻りまくる。
物件の目標は空きビル、階数は2〜3階建て。
理想は元宿業の建物。つまりホテルか旅館。
それがダメなら床面積100平米以内の店舗物件。
空いてそうな物件を見つけるとその建物の廻りをジロジロ
写真をパシャパシャ
あわよくば勝手に実測!
…完全に怪しいヤツら。
それでもやはり、理想の物件は現れない。
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【元ビジネスホテルと元店舗】
宿開業をするにあたり、この差はとても激しい。
なにが厳しいか。たくさんありますが、大きく2つ。
・開業までの申請の困難さ
・開業までにかかる改修費用
この点で、雲泥の差なのです。
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やはり理想は理想か。
空き店舗を活用してやるしかないか…
ううぅ、大変そう…
半ば物件探しに嫌気がさし、諦めた、そそその時!!!
目の前に現れたるは、もうまさに
THE 廃ホテルネット社会に毒され、楽して物件探しをしようと
甘っちょろい考えでいたバッカスを
神様は見捨てていなかったのです!!!(大声)
3階建
なんとなく雰囲気のあるファサード
見る限り完全なる廃墟
そして!元ビジネスホテル!!デデーン!!
獲物を見つけた時のように目がギラつくハイエナバッカス
しかも獲物はどうやら弱っている。
あれ、でも管理してる不動産屋さんの看板がない。
もしや廃業していないのかな?まさか〜
よし、確かめよう。
【法務局に問い合わせ → 建物の持ち主を探し出す → ゲストハウス開業直接交渉】
この流れしかない!
こういう時 前職:建築会社 に勤めていて良かったと思います。
早速法務局へ。しかし…持ち主はわかったものの連絡先わからず。
むむむむ。
しかしここで諦めるわけにはいかない。
あの獲物は絶対に仕留める。
そう思いながらも、どうしようかなぁと家で
google ストリートビューを見ていたら。
!!!!!!!
以下 野田:の 吉田:よ
の「あ”!不動産屋の看板かかってる!」
よ「キターーーーーー」
の「この不動産屋に行ってみるか」
よ「ソーシヨーー!!」
車「ぶーーーん」
の・よ「こんにちは!物件ことでお聞きしたくて参りました!」
不動産屋さん「はいはい、どこの物件?」
現れたるは小泉純一郎似の初老の紳士。社長である。の・よ「はい!丸の内の相生交差点の廃ホテルです!」
(勝手に廃業決めつけ)
不動産屋さん「お〜あそこか〜。よくうちで管理してることわかったね〜」
の・よ「はい!ストリートビューで!」
不動産屋さん「へ〜そんなのあるんだ〜。いやすごいね良く見つけたね。
で、あそこどうしたいの?借りてなにするの?」
の・よ「はい!ゲストハウスを開業したくてカクカクシカジカ!」
不動産屋さん「へ〜そんなのあるんだ〜。おもしろそうだね。
あそこはもう廃業しててね、丁度うちもどうしようかと思ってたんだよ。」
の・よ「やはり廃業してるんですね!だと思いました!」
不動産屋さん「うん。ちょっと待ってね。オーナーに電話してみますから。」
の・よ「はい!よろしくお願いいたします!(仕事早いな〜)」
不動産屋さん「…はい。うん。若い二人がね。そう、ゲストなんちゃらっていう
宿を、そう。はい。じゃ見学させてもらいますね、はいどうも〜」
の・よ「どうでしたか?」
不動産屋さん「今週見学行きましょう。で、ゲストハウスってなんだっけ?」
の・よ「はい!やすい価格設定でウンヌン、外国人をもっと山梨にカンヌン、
そして山梨、甲府をもっと元気にしたいと思っています!」
不動産屋さん「ほ〜いいね〜。いいじゃない。面白いね〜。」
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こんなやりとりがあった後、
・現場見学
・住むためのインフラ動作確認
・家賃交渉
・賃貸契約
この全てが、物件との出会いから約1ヶ月で全て完了。
後から聞いた話によると、ぼくらが問い合わせをした1週間後に
大手パーキング会社が来て
「この物件を解体してコインパーキングにしたい」
という話があり、ぼくらが居なかったらその話は進んでいた、とのことでした。
若い人が面白いことを実現するために頑張っていたら応援したい
そんな素敵な、本当に素敵な不動産屋の社長
物件に出会えた事もそうですが、この方との出会いが、一番奇跡的だなと思います。
【外観南側】
冬には意気消沈していたツタが
最近生き生きしすぎ【正面】
35年前にはこういう
デザインが流行っていたのかしら 【1階 ロビー部】
【階段】
破壊・飲み会イベントに参加していただいた
皆さんのお陰で・壁はコンクリ剥き出し状態【203 元ダブルベットルーム】
現在は壁紙・床・天井材を全て撤去
図面書いたりの作業部屋に【
204 元ダブルベットルーム】
現在ここは期間限定アートスタジオ
滞在中のドゥレ君
5/23まで、自由に見学できます